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SLパレオエクスプレスでの日帰り秩父旅行

SLパレオエクスプレスを往復利用の日帰り秩父旅行

 SLパレオエクスプレスを往復で利用する場合でも、終点まで行かず途中駅で降りるという選択肢もあります。終点三峰口駅の一つ前の駅「御花畑駅」で降りた場合、帰りの列車が戻ってくるまで土日祝日で2時間13分、平日で2時間19分ほどの時間が取れます。その更に一つ前の駅「秩父駅」で下車した場合、土日平日問わず2時間29分の時間間隔があります。この時間を観光に使うことができるのです。

SLパレオエクスプレスでの日帰り秩父旅行:御花畑駅で下車した場合

御花畑駅でのSLパレオエクスプレスの時刻表は以下の通りとなります。

御花畑駅 SLパレオエクスプレス秩父旅行時刻表

SLパレオエクスプレス秩父旅行
(御花畑駅)時刻表
土日祝日平日
往路の御花畑駅到着時刻12:1812:13
復路の御花畑駅出発時刻14:3114:27
往路と復路の時間間隔
(観光可能時間)
2時間13分2時間14分

終点の三峰口駅での観光可能時間は1時間13分でしたから、ひとつ前の御花畑駅で降りることによって観光可能時間が約1時間増えることになります。この時間を使って、御花畑駅から歩いて行ける観光地を紹介します。

【SLパレオエクスプレス秩父旅行】御花畑駅下車の観光地

御花畑駅は西武秩父線との乗り換え駅です。土日祝日には数本の直通運転もありますが、ほとんどの場合西武池袋線の西武秩父駅から5分程あるき、この御花畑駅で秩父鉄道に乗り換えます。秩父旅行では交通面で非常に重要な駅といえますが、それだけではなく駅から歩いて行ける距離に観光地も多々あります。

お花畑駅はSLパレオエクスプレス停車駅の中でも特に小さな古風な駅で、駅舎自体が国登録有形文化財となっています。駅前には第十三番目の秩父札所慈眼寺、更にそこから5、6分歩いたところに14番目の秩父札所今宮坊と秩父今宮神社があります。そこから更に進むと荒川を渡る櫻橋があり、その先には秩父ミューズパークがありますが、今回の旅程では到底そこまでは無理です。

御花畑駅から線路を渡り、逆方向へ進むと10分程でちちぶ銘仙館に着きます。その先には羊山公園という秩父を代表する公園があります。ここには秩父旅行から外せない見どころがいくつもあるのですが、2時間13分という限られた時間の中で全てを見学するのは難しいと思います。

ちちぶ銘仙館【SLパレオエクスプレス秩父旅行-御花畑駅下車の観光地1】

名称:ちちぶ銘仙館(ちちぶめいせんかん)

住所:埼玉県秩父市熊木町28-1

入館料:一般210円 小中学生100円

開館時間:9:00-16:00

休館日:無休(年末年始の休業はあり)

御花畑駅からの距離:約550m(徒歩約10分)

御花畑駅から「ちちぶ銘仙館」への行き方:御花畑駅からちちぶ銘仙館(google map)

秩父旅行の代表的な土産物である「ちちぶ銘仙」の歴史や工程などを見学できる観光施設です。事前に予約すれば、染織物の体験もできます。銘仙とは日本の伝統的な絹織物の一種で、銘仙を使った着物などが明治時代に大流行しました。ちちぶ銘仙はそのトップブランドでした。ちちぶ銘仙は2013年に、埼玉県では4番目の国指定伝統工芸品に選ばれました。内部には展示直売コーナーもあり、ちちぶ銘仙の反物そのものや、製品などを購入できます。

羊山公園【SLパレオエクスプレス秩父旅行-御花畑駅下車の観光地2】

名称:羊山公園(ひつじやまこうえん)

住所:埼玉県秩父市大宮6267(羊山公園管理事務所)

  :埼玉県秩父市大宮6176(武甲山資料館)

  :埼玉県秩父市大宮6175-1(やまとーあーとみゅーじあむ)

芝桜の丘入園料:一般300円(中学生以下無料)

※4月のシバザクラ開花時期のみ

武甲山資料館入館料:一般210円 小中学生100円

やまとーあーとみゅーじあむ入館料:大人700円・大高生500円・中小生300円

休館日(武甲山資料館、やまとーあーとみゅーじあむ):火曜日

御花畑駅からの距離:芝桜の丘まで約2km(徒歩30分) 

武甲山資料館まで1.2km(徒歩20分)

やまとーあーとみゅーじあむまで約1.3km(徒歩約20分)

御花畑駅から羊山公園までの行き方:御花畑駅から羊山公園(google map)

羊山公園でもっとも有名なのは芝桜の丘です。4月にはシバザクラが一斉に開花し、多くの観光客が一目見ようと殺到します。この芝桜の大花園と背景に鎮座する武甲山の写真は、秩父旅行のパンフレットや書籍では大定番となっています。

 羊山公園は約30ヘクタールという広大な面積で、御花畑駅の観光可能時間の2時間では到底回りきることができません。羊山公園の駅からもっとも近い部分でも、徒歩20分弱かかります。特に芝桜の丘は、その中でももっとも離れた部分に位置します。

 開花時期の土日祝日は特に混雑します。限られた時間で見るのは大変ですが、できないことはありません。SLパレオエクスプレスを降りたら即座に芝桜の丘の入り口に行ってください。向かい入口のゲートの混雑状況を見て、あまりにも人が多いようだったら、あきらめて引き返したほうが良いです。すぐ引き返せば、帰路途中でやまとーあーとみゅーじあむ、武甲山資料館、ちちぶ銘仙館のいずれかを見る時間は何とか残ります。

 

SLパレオエクスプレスでの秩父旅行:秩父駅で下車した場合

秩父駅でのSLパレオエクスプレスの時刻表は以下の通りとなります。

秩父駅 SLパレオエクスプレス秩父旅行時刻表

SLパレオエクスプレス秩父旅行
(秩父駅)時刻表
土日祝日平日
往路の秩父駅到着時刻12:0712:03
復路の秩父駅出発時刻14:3614:32
往路と復路の時間間隔
(観光可能時間)
2時間29分2時間29分

上の表の通り、SLパレオエクスプレスを秩父駅で降り、帰りの列車が戻ってくるまで約2時間半あります。

【SLパレオエクスプレス秩父旅行】秩父駅下車の観光地

秩父駅は御花畑駅に比べると非常に大きな駅です。改札を出ると地場産センタービルという5F建ての建物の1階にでます。

1階のフロアの大部分には秩父地方の物産全般をとりあつかう店あり、以前ここは地場産センター物産館と呼ばれていました。2022年春より、日本版DMO(観光地域づくり法人)一般社団法人秩父地域おもてなし観光公社運営となり、「じばさん商店」としてリニューアルオープンしました。

駅前にはロータリーがあり、ロータリーの向こうを左右に走る道路が番場通りと呼ばれる通りです。番場通りを左に進むとすぐに秩父神社と秩父まつり会館があります。この2つは規模は小さいながら、秩父旅行をはじめる人にとって特に重要です。

毎年12月2日と3日の夜間に行われる秩父夜祭(ちちぶよまつり)は秩父旅行のメインイベントといっていいものです。しかし日付が固定していることから、平日に行われることが多いのです。12月の平日の夜に秩父まで行けない人は多数います。秩父まつり会館は秩父夜祭を再現するための工夫を随所にしています。秩父まつり会館は秩父夜祭に行けない人に、その片鱗を見せてくれる貴重な施設なのです。

江戸時代から秩父旅行はすなわち巡礼の旅ととらえられてきました。そのため、秩父には多くの寺社が存在します。その歴史は脈々と受け継がれ、現代においてもやはり巡礼旅行は秩父旅行の主役の座を降りてはいません。埼玉県には多くの中小旅行会社があり、その多くの会社は県内のバスツアーも実施しています。一つは秩父にある34か所の札所をめぐるバスツアーです。ただ、34か所の札所は秩父地方広域に点在しており、一回のバスツアーでは行けません。何回もに分けて実施しているのです。

 もう一つの人気バスツアーに秩父三社巡りがあります。長瀞の宝登山、奥秩父の三峯神社とともに、この秩父神社が挙げられるのです。三社それぞれ風情が異なり、しかも日帰りバスツアーとしては距離、時間ともに十分なボリュームです。そして秩父三社巡りという名称を使う以上、秩父神社は絶対に外すことはできないのです。

 個人で行く場合は、同日に全部行く必要は全くありませんから、その地区の他の観光地と一緒に巡るほうがはるかに効率的です。三社巡りにしても、札所巡りにしても簡単にアクセスできる場所ばかりではありません。そうした中、秩父神社は最もアクセスしやすい場所にある、秩父巡礼の旅の入門編とも言える神社です。

 秩父まつり会館と秩父神社は道路を挟んだ場所にあり、一緒に行くことができます。これから秩父旅行を始める人にとって、この二つは秩父旅行のプロローグとして最も相応しいといえるでしょう。

じばさん商店

名称:じばさん商店(じばさんしょうてん)

住所:埼玉県秩父市宮側町1−7地場産センタービル1F

秩父駅からの距離:直結(0分)

2022年4月にオープンした新しい施設です。それまで入っていた物産館とは打って変わり、おしゃれで現代風な様相に変わりました。中心となるのはやはり、秩父地方全域の物産ですが、SLパレオエクスプレスのグッズや、秩父にまつわるアニメのグッズなどもおいてあり、また案内ロボットもいます。若者・ファミリー・女子旅・鉄道ファン・アニメファンといった近年増えてきた秩父旅行の新しいニーズに合わせての変化だと思います。秩父旅行の玄関口にこのような施設ができたことによって、秩父旅行の可能性が広がるのは間違いありません。

秩父まつり会館

名称:秩父まつり会館(ちちぶまつりかいかん)

住所:埼玉県秩父市番場町2-8

入館料:一般500円 小中学生250円

休館日:(3月~11月)第四・第五火曜日

    (12月~2月)全火曜日と12/29~1/1

秩父駅からの距離:徒歩2分

一般展示コーナーは平凡ですが、見どころは吹抜の特別展示室にある、秩父夜祭に使われる山車の等尺模型です。秩父夜祭に使われる山車は「屋台」「笠鉾」という2系統あり、秩父まつり会館の特別展示室には、その等尺の模型が一台ずつ計二台展示してあります。展示だけではなく10分間隔くらいでショーが始まります。ショーが始まると展示室の灯りは消え、プロジェクションマッピングと音と映像で、秩父夜祭の仮想空間を作り上げています。私が初めてみたときは「屋台」と「笠鉾」が実際に動いているように錯覚しました。ショーが終わってはじめて、これが動くわけないと気付いた次第でした。一点豪華主義とも言えますが、このショーは素晴らしいものです。もう一つ挙げるなら、3Dシアターでの上映するショートムービーも、これから秩父旅行を始める人にとっては必見の内容です。

秩父神社

名称:秩父神社(ちちぶじんじゃ)

住所:埼玉県秩父市番場町1-3

秩父駅からの距離:徒歩3分

秩父夜祭は秩父旅行でもっとも有名な行事・イベントですが、実は毎年12月2日と12月3日に行われる秩父夜祭と呼ばれているものは、この秩父神社の例祭の一部なのです。秩父神社の例祭は12月1日に始まり12月6日まで続きます。その他、荒川に神輿を担ぎながら入る川瀬祭や田植祭など、毎月のように例祭や神事が行われています。前述した秩父まつり会館の3Dシアターのショートムービーでは、これらの例祭の様子も迫力ある映像で映し出されます。

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