ムーミンバレーパークの料金と1DAYパスポートの料金割引

ムーミンバレーパークの概要と料金体系

　ムーミンバレーパークの料金体系は何度か改定されているため誤解されている方も多いようです。現在のムーミンバレーパークの料金体系は、テーマパークとしては最もシンプルな部類に分類されます。

　ムーミンバレーパークの現在の料金体系は、基本的に1DAYパスポートの料金のみです。以前は入場券料金と各施設の料金とが分かれていましたが、現在は1DAYパスポートで、全ての施設に入場できます。イベントなどで別料金が発生する場合もありますが、そのような例外を除き統一料金と考えてよいでしょう。

　その他に年間パスポートも販売されています。年間パスポートは旅行という観点で言えば、関係無いかもしれませんが、ムーミンバレーパークの年間パスポートは安価な料金設定であり、リピーターで年に何度も訪れる方には間違いなく得です。

東京ディズニーランドとムーミンバレーパークの料金比較

　ムーミンバレーパークと東京ディズニーランドの料金体系を簡単に比較するため、この節では大人料金のみを表記します。

　ムーミンバレーパークは先ほども述べた通り、1DAYパスポートのみの一種類のみです。

　それに対し東京ディズニーランドは1DAYパスポートの他、15時以降入園できるアーリーイブニングパスポート、平日17時から入れるウィークナイトパスポート、首都圏在住者平日限定の首都圏ウィークデイパスポート、対象日限定かつファンクラブ会員限定のファンダフルディズニーパスポートなどがあり、更にそれぞれのチケットは入園日によって価格変動します。ディズニーランドの料金体系はこのように煩雑です。チケットの名前も長く覚えにくい上、かつては更にシニアパスポート、スターライトパスポート、アフターシックスパスポート、2DAYパスポート、3DAYマジックパスポート、などもありました。ちなみに、千葉・ロサンゼルス・フロリダ・パリ・香港・上海の6つのディズニーランドでこのような複雑な料金体系を持つのは、千葉の東京ディズニーランドのみです。

1DAYパスポート料金同士の比較

ムーミンバレーパークの1DAYパスポート料金は当日券で3600円、前売券の料金は3400円です。一方東京ディズニーランドの1DAYパスポートの料金は入園日によって変動しますが、8400円から10,900円の間で値動きします。もちろんこれは東京ディズニーランドまたは東京ディズニーシーのいずれか一つしか入れませんから、両方に入る場合はチケットが2枚必要です。最低でも8400円×2枚で16,800円が必要になります。この金額はなんとムーミンバレーパークの年間パスポート料金13,000円を上回っています。ディズニーランドとディズニーシーの1DAYパスポートを買う料金で、ムーミンバレーパークの年間パスポートを買うことができ、おつりが出るということです。

圧倒的に安価な料金のムーミンバレーパークは価値が劣るのか

　これだけの料金差を見ると東京ディズニーランドに比べムーミンバレーパークは価値が劣っているように思うかもしれません。確かに敷地面積からみても、ディズニーランド、ディズニーシーともにムーミンバレーパークの数倍の広さを持ち、従業員数、投資金額等も桁違いです。資産評価額で見ると比べようもありません。しかし、同じ東京近郊で、キャラクターのテーマパークという共通点がありながら、これだけ1DAYパスポートの料金に差があることを訝しがる人もいるかもしれません。

　ムーミンバレーパークはディズニーランドとは全くコンセプトが違い、ディズニーランドのような大型アトラクションは全くなく、ムーミンの世界観を再現することに重きをおかれています。ムーミンバレーパークは世界的キャラクター「ムーミン（Moomin）」のテーマパークです。世界に6カ所あるディズニーランドに対し、ムーミンバレーパークはムーミンの生まれ故郷であるフィンランドのムーミンワールド以外では、世界ではじめてのムーミンテーマパークです。ディズニーランドはご存じの通り、数多くあるディズニーの物語の集合体で、アトラクションごとに、各物語やキャラクターが割り振りされていますが、そもそも統一された世界観を作ることが困難です。ムーミンは原作者トーベ・ヤンソンがその世界観や地図などを具体的に文章や絵で描いていますので、それを再現することが比較的容易であったといえます。

　ディズニーランドとムーミンバレーパークの価格差はクオリティの差ではなく、本質的に全く別の旅行要素を持っている施設と考えたほうが良いと思います。語弊があるかもしれませんが、端的に言うと、ディズニーランドはアトラクションの集合体で、ディズニーの1DAYパスポートは遊園地の遊具1日乗り放題のようなものです。一方、ムーミンバレーパークはムーミンというテーマを持つ庭園と考えたほうが良く、ムーミンバレーパークの1DAYパスポートは庭園の入園料と考えたほうがわかりやすいと思います。ムーミンバレーパークのアトラクションは、遊園地の遊具とは全く違い、ムーミンの世界観を形成する要素といえます。日本庭園における茶室のようなもので、庭園と一体化しており、セットになってはじめて意味を成します。日本庭園に茶室を次々と増やしていっても、日本庭園の価値があがることはなく、あくまで全体的な調和が価値をなします。アトラクションの乗り放題チケットと、庭園の入園料を同じ土俵で比べること自体がナンセンスで、意味のないことといえるでしょう。

　付け加えるなら、ムーミンバレーパークにはディズニーランドにない付加価値があります。それはチケット料金に含まれない価値で、一つには隣接する無料エリア、メッツァビレッジの存在です。ムーミンバレーパークに入園する前に、必ずメッツァビレッジの北欧をイメージした景観を経由します。ムーミンバレーパークの1DAYパスポートは何度でも出入りでき、メッツァビレッジと何度も行き来することができます。次にムーミンバレーパークのロケーションが旅行者にとっては絶好の位置といえます。遠方からムーミンバレーパークを訪れる場合、必ず東京などの都市部を通過して来園することになると思いますが、ムーミンバレーパークのある飯能市は都市部と森林、平野と山岳部の狭間にある街で、近づくにつれ車窓からの風景が変わっていくのが体感できます。さらに西へ向かうと完全な奥武蔵の山岳地帯になり、更に奥は、埼玉旅行の核心部である「秩父」、「長瀞」へと続きます。ムーミンバレーパークのすぐ北東には、こちらも埼玉の代表的な観光地「川越」があり、これらをつなぎ、ボリュームのある旅行コースを作ることができます。

ムーミンバレーパークの1DAYパスポートの通常料金

1デイパスは大人3600円

　前置きが長くなりましたが、ムーミンバレーパークの1DAYパスポートの大人通常料金は3600円（中学生以上）、子供2200円です。

　ムーミンバレーパークは正確にいうと、メッツァという施設の一部であり、メッツァはムーミンバレーパークとメッツァビレッジのエリアに分かれています。メッツァビレッジはフィンランドの森と湖に囲まれたライフスタイルを再現した広大なエリアで、こちらは無料で入ることができ、メッツァビレッジを通過したところに、ムーミンバレーパークの入り口があります。

前売りは大人3400円

　前項の料金は当日ムーミンバレーパークで購入した場合の価格です。

　公式ホームページやコンビニなどで事前に1DAYパスポートを購入することもでき、その場合は、

　大人3400円、子供2000円になります。

ムーミンバレーパークのチケットを外部で購入する場合「アソビュー」に着目

　テーマパークの前売りチケットを買う場合、公式サイトやコンビニだけではありません。近年さまざまなチケット予約サービスをしている会社が増えています。それらはテーマパークだけではなく、アクティビティや水族館、動物園、フルーツ狩りなど多様な旅行コンテンツをまとめて予約でき、優待価格が設定されている場合もあります。ムーミンバレーパークの前売りチケットは原則どこで買っても金額は一律ですが、2023年4月までのシーズン限定の優待価格が設定されていました。その時に割引金額は大人が3200円→2700円、子供が2000円→1500円、いずれも500円の割り引きでした。

　今後このような割引があるかどうかは不明ですが、ムーミンバレーパークのチケットを買う場合、「アソビュー」の動向はチェックしておいたほうが良いでしょう。チケット予約サイトにもいろいろあり、それぞれに特徴があります。古くからあるチケットぴあなどは、コンサートやステージのチケットが中心です。klook、ベルトラ、KKdayなどは海外のオプショナルツアーからの延長で、日本国内の旅行コンテンツも扱っているという印象です。アクティビティジャパンはアウトドアアクティビティに重点を置いた予約サイトです。そうしたなかアソビューは国内旅行の旅行スポットに特化したチケット予約サイトといってよく、ときどき思わぬ旅行施設が優待価格設定されている場合があります。ムーミンバレーパークをはじめとした埼玉旅行の旅行スポットやアクティビティーではアソビューが最も充実しています。ムーミンバレーパークの公式ホームページで紹介しているチケット予約サイトはコンビニ系以外ではアソビューのみです。ムーミンバレーパークは固定価格でチケットを販売している以上、公式サイトで表立って割引価格を出すのは難しく、閑散期などは今後もアソビューから割引チケットが出る可能性は十分にあります。

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