旅行の計画を立てる際、まずホテルや交通手段などを選ぶことに労力を使いますが、それ以外にもいろいろと頭を悩ますことが出てくるものです。その最たるものが旅行中の服装でしょう。
一年間で見ると、旅行に占める日数は全体のほんの一部という方が大半だと思います。職場に行く服装、日常生活の服装、パーティーや結婚式の服装、ショッピングや食事に行くときの服装などいろいろありますが、自分の好みと、用途やシチュエーションに合わせ、熟考の上購入すると思います。
これらのシチュエーションでの服装は旅行時の服装に比べ選びやすいと言えます。着る場所やシチュエーションが想像しやすいからです。それに対して旅行の場合、ひとくちに旅行といっても、屋内もあれば屋外もあり、海や山、季節や行く地方によって、適した服装は異なるものです。
旅行が決まった時、初めてどのような服装にするかということを想像できるのです。実際、旅行が決まってから着る服を選ぶためショッピングに奔走する人も多いようです。
たとえ今回の旅行でぴったりな服を見つけたとしても、次回の旅行でもマッチするという保証はありません。旅行先が違えば、着たい服も変わる人も多いでしょう。
旅行の度に新しい服を買っていては、お金がかかってしまうというのも悩みの一つかもしれません。
旅はいろいろとお金を使うものです。旅行費用の他、旅先でのショッピングや食事など予定していた以上に使ってしまいがちです。
旅行の都度、同じ服を使いまわししずらいという問題
例えば、仮に去年沖縄旅行に行ったとします。沖縄旅行に合わせたお気に入りの洋服を見つけ、とても満足の行く旅行でした。しかし、その洋服はそれから一年間着る機会がなく、クローゼットにしまったままでした。そして、今年もう一度沖縄旅行することになりました。多分その洋服は次の沖縄旅行にもぴったりなのは間違いないかもしれません。でも、またこの同じ洋服を、前回と同じ沖縄旅行に来て行けるでしょうか。
旅行のために特別に買った服というのは、日常生活であまり着る機会の無いことはままあります。しかし、旅行の服は普段着以上に使いまわししずらいものです。
なぜかというと、旅行での写真は残ってしまうからです。旅行の写真は人に見せることも多く、近年ではSNSなどで写真をアップロードすることも多いでしょう。
旅行の時にしか着ない服だとしても、人に見せる写真は旅行のものが多いため、いつも同じ服を着ているように見られてしまうのです。もちろん私のようなファッションとは無頓着な人は、どのように見られるかということは気にしませんし、旅行の間楽しければそれで良いと思います。
しかし、女性は特にそのようなことを気にする人が多い傾向があり、近年では男性でもそのようなことを気にする人が増えました。数回の使用で、洋服が着れなくなるほど傷むということはまずありません。それなのに、同じ服を着たくないという理由だけで、何度も買いなおすこともよくあるようです。とてももったいないことと思います。
大手デパートの大丸松坂屋百貨店が洋服のサブスクリプションサービスを開始しました。サブスクリプションサービスとは顧客が定期的に料金を払い、それに対して定期的なサービスを提供するビジネスモデルのことです。旅行分野におけるさまざまな問題はレンタルサービスによって解決できました。代表的な旅行関係のレンタルサービスはスーツケースやビデオカメラ、キャンプ用品、スポーツ用品など様々です。しかし、旅行における最も重要で、多くの人が関心を持つ服装に関してのみは、レンタルサービスが支持されませんでした。
短期間で流行が変わる洋服に関しては、レンタルサービスを展開する企業側から見るとリスクが高いのです。レンタルサービスが最新ファッションの洋服を大量に仕入れたとしても、短期間でその流行が終わってしまえば誰もレンタルしなくなってしまいます。もちろんそれはサブスクリプションサービスにも当てはまりますが、レンタルサービスは収入が実際のレンタルされる時まで見込めないのに対し、サブスクリプションサービスは将来の収入が計算できます。同時にその見込みに対して採算の合う洋服の仕入れ量も計算できるのです。
大丸松坂屋百貨店の洋服のサブスクリプションサービス「アナザーアドレス」は以下の通り、とても使い勝手が良いサービスです。詳細は後述しますが、概略は以下の通りです。
基本的には月三枚までのレンタルですが、レンタルチケットとして毎月送られてきます。そのチケットの権利は一年間有効です。権利を使わなければ有効期限内で繰越すことができます。休止・再開も自由。休止中でもチケットがあればレンタルできます。
百貨店初のファッションサブスク【AnotherADdress】
旅行先でのファッション、服装選びも旅の楽しみの一つ
旅行が決まったあと、旅行先の光景や日程などを想像しながら、どのような服装にしようかと考える人は多いと思います。中には、お気に入りの自分のドレス・服装にあった旅行先を選ぶひともいるかもしれません。
旅行というシチュエーションであれば、日常生活では着るチャンスがないような服を着ることができるかもしれません。すばらしい景観の中で、お気に入りの洋服に身を包み、美味しい食事を食べ、ゆったりとした時間を過ごす。このような旅行をしたいものです。旅行の思い出は残ります。ファッションについてもできる限り、理想に近づけるにこしたことはありません。
こうして考えると、服装も旅行の一部と言えるかもしれません。
百貨店が主体のサービスであるということ
このようなサブスクリプションサービスは、ブランドを展開するメーカーが実施することも考えられますが、アナザーアドレスは大手百貨店が主体のサービスです。
百貨店初のファッションサブスク【AnotherADdress】
月額制のサブスクリプションの特性を考えた場合、一つのファッションブランドメーカーが単体で実施した場合難点があります。
一つのブランドで全てのシチュエーションに適した服装のラインナップをそろえているアパレルはあまりありません。どんなにそのブランドが気に入っていても、旅行の目的がアウトドアの場合、場違いになってしまうかもしれません。対してアウトドアブランドの場合、ほとんどがアウトドアの服装しかそろっていません。
もちろん、そのようなブランド企業がサブスクリプションサービスを展開しているところ自体も少ないでしょう。洋服のレンタルはたくさんあります。例えば洋服のレンタル屋の場合を考えてみますと、いくら多くの洋服を用意しても、借りる人が少なかった場合大損してしまいます。ファッションというのは流行りすたりもあるので、レンタルの場合あまり冒険はできないのです。どうしても人気がある商品に偏ってしまいます。
サブスクリプションサービスの場合、一定の収入が保証されているわけですから、大規模にラインナップをそろえることができます。特に百貨店の場合、仕入れルートも販路も既にあるわけですから、最も強みを活かすことができます。ただ百貨店で売れば高額で売れるものを、安い月額料金で使用できるようになるというのはもろ刃の剣であることも事実だと思います。サブスクリプションサービスがあまりにも支持されてしまい過ぎると、実店舗のほうで、売れなくなってしまうという恐れもあるのです。
現在のところこのサービスは始まったばかりで、手探りで展開しているという段階でしょう。
アナザーアドレスはざっと数えただけで100以上の国内・海外のブランドが参加しています。まだ始まったばかりのサービスでこれだけの数に上っているのです。今後も百貨店の強みを生かして、拡大していくことと思います。
ファッションブランドだけではなく、ノースフェイスなどのアウトドアブランドも入っていることなどから、ジャンルの縛りもなく展開していくようです。
サブスクリプションが、たった年数回の旅行目的だけでも使える理由
当サイト「小さな旅の情報室スノーステージ」は旅行情報のサイトですので、旅行と服装というテーマから紹介させていただきましたが、「アナザーアドレス」は旅行の服装に限ったものではありません。
百以上のブランドの多数のアイテムをそろえていて、検索システムもかなり精緻に作りこまれています。
検索方法の一つとして、シーン別絞り込みというのがあります。
「daily work」「 weekend work」「 event 」「at home」「 vacation」「 party」「 formal essential」
左から、普段の仕事用、週末の仕事用、イベント、部屋着、旅行用、パーティー用、フォーマル用といったことろでしょうか。
旅行以外の用途と組み合わせ、いろいろなシーンで使うというのが一般的ですし、使いこなせば素晴らしいサービスです。
月11,880円で3着ですから、1着4000円くらいを1ヶ月間借りられると思えばよいでしょうか。その後はクリーニング不要で、コンビニや宅急便などで返却できます。
旅行以外にも、パーティー、同窓会、デートなど特別なファッションを用意したい場面は多々あるでしょう。その都度服を買ってしまい、1か月のファッション費用だけで数万円かかるような方は、普通に使ってメリットがあるサービスだと思いますし、おすすめしたいと思います。
ただ、この旅行情報サイトとしては、そうでは無い、旅行目的のみに使いたいという人にもおすすめする理由があるのです。
服装のサブスクリプション「アナザーアドレス」の旅行における特筆すべき点
普通のサブスクリプションサービスの場合、全く1度も使わない月があり、その後退会したとしたら、退会後には使わなかった月の分を当然利用できません。
「退会」ではなく「休会」
しかしアナザーアドレスのサービスでは休止しても1年間使う権利があるという破格のサービスがあります。つまり旅行に行くのは年数回だとしても、旅行の月だけ再開し、あとは休止するという使い方をしても全然問題ないのです。
アナザーアドレスの特筆すべき特徴として、「休会」というシステムがあることです。「退会」はアカウント情報を全て削除することですが、「休会」はアカウント情報を残したまま、月額料金の引き落としを一時的に停止することです。「休会」の場合は、それ以前に入手済みのチケットがあれば、継続してレンタル可能です。毎月3枚のレンタルチケットが多すぎて使い切れない場合は、休会してチケットを消化していけば良いのです。また
旅行の度に、その時しか着ない洋服に何万円もかけるのは無駄としか思えません。このようなサービスを利用することも選択肢の一つということをお伝えしたいと思います。